2021.04.30 Friday
「交響曲第8番」ヴァント指揮北ドイツ放送響 1987年録音 SACD
【２４】
指揮：ギュンター・ヴァント
演奏：北ドイツ放送交響楽団
演奏時間：0:25:42
録音：1987年2月25-27日、3月2-6日 フリードリヒエーベルトハレ セッション
ディスクNo.BVCC-37473-77
レーベル：BMG/ESOTERIC
解像感 ★★★★☆
レンジ感 ★★★★★
定位感 ★★★★★
オーディオメーカーであるESOTERICが発売したSACD。今では名盤シリーズという形でシリーズ化されているが、そのシリーズ化される前の発売(2006年)。
ディスク仕様はハイブリッド、2ch。
1987年録音であろうからデジタル録音。それからおそらくアップコンバートされたSACD。
しかし、音は明確でくっきりとしている。SNもよい。
マスターの出自がきちんとライナーノーツで記載されているが、NDR（北ドイツ放送)に保管されていたマスターテープが最良の音と確認して、それを使ってのＳＡＣＤ化とのこと。
マスターテープがアナログなのか、デジタルデータなのかはわからない(記載がないが、マスターテープと記載されているのでアナログなのか）
音は非常によく、低音も過剰にかぶることがなく高音もきれいに出ている。楽器の定位もはっきりと確認ができる。
現代的な音であり、ESOTERICならではのマスターが良かったのだろう。
線が繊細な感じではない。
ホールトーンもあるが、少ない。
2021.04.28 Wednesday
「交響曲第8番」アバド指揮ウィーンフィル 1987年録音 CD
【２３】
指揮：クラウディオ・アバド
演奏：ウィーンフィルハーモニー管弦楽団
演奏時間：0:25:46
録音：1987年2月 楽友協会大ホール ライブ
ディスクMo.423 364-2
レーベル：DG
解像感 ★★★★☆
レンジ感 ★★★★☆
定位感 ★★★★☆
アバド54歳ころの録音。まだベルリンフィルの指揮者にはなっていない。
このディスクの音は繊細さをもった解像度の高い音。線が細いわけでもなく、しっかりとした音だが同時に細やかな音を奏でる弦楽器。
ホールトーンも必要十分。過剰にならない。
定位もよく、木管、金管楽器もクリア。80年代のカラヤン盤よりもこちらのほうがしっくりくる。いい音質の盤。
このCDの音はSACDとはまだ距離がある。
ライブ録音ではあるが、セッション録音のような音ではある。
演奏自体はオーソドックス。アバドの若い時の演奏だが、もう少し冒険してみてもいいのではないかなと思う。
2021.04.26 Monday
「交響曲第8番」カラヤン指揮ベルリンフィル 1984年録音 LP
【２２】
指揮：ヘルベルト・フォン・カラヤン
演奏：ベルリンフィルハーモニー管弦楽団
演奏時間：0:26:18
録音：1984年2月 フィルハーモニー セッション
ディスクNo.415 066-1
レーベル：DG
解像感 ★★★★
レンジ感 ★★★★
定位感 ★★★★☆
西ドイツ盤のLP,全集からの1枚。デジタル録音からのアナログ盤。
CDの音と同様の傾向。ただし、LPの場合は奥行き感がある。ホールトーンも多い。
低音成分も過去の録音よりも多いが、高音部分はマスクされることはなく、前に出てくる。
繊細な音は表現できている。
SNはよい。高音〜低音にかけてのバランスはよい。
こうやって聞いてみるとデジタル録音からのLPだが、悪くない。
録音は70年代と同様にフィルハーモニー。 聞いている席の場所は中央より少し前という感じで、70年代盤よりは後ろに感じる。
内周歪は避けられない(多くはないが）
2021.04.24 Saturday
「交響曲第8番」カラヤン指揮ベルリンフィル 1984年録音 CD
【２１】
指揮：ヘルベルト・フォン・カラヤン
演奏：ベルリンフィルハーモニー管弦楽団
演奏時間：0:26:18
録音：1984年2月 フィルハーモニー セッション
ディスクNo.439 200-2
レーベル：DG
解像感 ★★★★☆
レンジ感 ★★★★☆
定位感 ★★★★☆
"カラヤンのDGにおけるベートーヴェン交響曲全集の3度目の録音。デジタル録音。カラヤン75歳の時の録音
このディスクはKarajan GOLDという形でリリースされた、1986年リミックスの西ドイツ盤。
70年代SACDと比較して奥行き感が乏しい。
しかし、音の立ち上がり、立下り、エッジは聞いておりはっきり、くっきりとた音が際立つ。70年代盤と同じフィルハーモニーでの録音であるが、こちらはホールの最前列付近で聴いているような音。
演奏は70年代盤のような緊張感、厳しさなどは後退している。
しかし、指揮者の演奏への情熱、こだわりを受け止めているような気合が入った演奏。機械的なきれいさとは別の面の音楽。
逆に70年代のほうがまとまっている演奏。
デジタル録音盤なのでSHM-SACDは出ないだろうから、このCDが80年代の決定版になるのだろう。
ここまで4種類のカラヤンの交響曲を聞いてきた。この作業を始める前は60年代盤は私の1番だったが、改めて聴いてみて70年代盤の音の良さが感動的だった。
2021.04.19 Monday
「交響曲第8番」バーンスタイン指揮ウィーンフィル 1978年録音 BD-A
【２０】
指揮：レナード・バーンスタイン
演奏：ウィーンフィルハーモニー管弦楽団
演奏時間：0:26:01
録音：1978年11月 楽友協会大ホール ライブ
レーベル：DG
ディスクNo.4837393
ディスク仕様：BD,DTS-HD 24bit 192kHz 5.0ch
解像感 ★★★★
レンジ感 ★★★★☆
定位感 ★★★★
サラウンド感 ★★★☆
パッケージはBD-A(ブルーレイオーディオ) 全9曲入り1枚とCD5枚のセット。
BD-Aの音声仕様はDTS-HD 5.0 ch、96kHz 及びDTS-HD 2ch、192kHzのみ。PCMはCD44.1kHzを聞いて、という仕様のようです。
(パッケージの箱裏にはLPCM 5.0chと記載がありますが、これは間違っていますね)
DTS-HDマスターオーディオ (DTS-HD Master Audio) はDTSが開発した可逆圧縮オーディオコーデックです。比べてもいないのでイメージだけですがLPCMとは遜色はなさそうです。
BDプレーヤー側でDTS出力を設定して、AVアンプ側でDTS-HDのデコードであること確認。
音質では、低音が協調されています。ホールトーンは多め、サラウンドはリアに楽器が積極的に配置されています。
しかし、楽器定位が甘い。そのためホール全体の音を提示するのか、オーケストラが周りに囲んで演奏している様を表現するのか、今回はどちらでもなく中途半端なサラウンド音場に感じる。
演奏自体は骨格ががっしりとしたベートーヴェン交響曲の在り方を提示しているもので、新鮮に感じます。
また参考までにDTS-HD 2chの音は、2chのみになり、フロントにある額縁の中から音が聞こえてくるようなイメージ。
音自体はフロントのみとなりまとまってくるが、世界が狭くなる。
また5.0chのような低音の協調はなくなる。
ちなみにCDの音はさらにダイレクト感が強まるが、2chで見ると好みはCD＞DTS-HD2ch。
<追記>
ここまでで20枚のディスクを紹介しました。
さすがにベートーヴェンの交響曲。たくさん眠っていました。
まだ少し続きます。だんだんデジタル録音の時代になります。
2021.04.15 Thursday
「交響曲第8番」カラヤン指揮ベルリンフィル 1977年録音 LP
【１９】
指揮：ヘルベルト・フォン・カラヤン
演奏：ベルリンフィルハーモニー管弦楽団
演奏時間：0:25:27
録音：1977年11月17日 普門館 ライブ
ディスクNo.TFMCLP1001/10
レーベル：東京FM
解像感 ★★★☆
レンジ感 ★★★☆
定位感 ★★★★
2013年発売のLP全集からの1枚。BOX自体は贅沢な仕様となっており、重量盤で原則1曲1枚。なお3番が1枚と片面、8番は片面、9番は2枚組。合計10枚組。
この8番は片面のみになっており、内周まで刻まれており、他の曲より音的に不利になってしまいます。
さて、音はSACDと同様の音調。普門館のマイクの後ろ、背面が広大に感じ取ることができる。
ホールトーンは非常に少ない。これはホールが広すぎるからか。
残念ながらSACDと同様にノイズ、椅子がきしむ機械音が入っている。ただし、SACDよりは目立たない
。
奥行き感は予想以上に感じ取れる。
内周歪は少しある。
この録音のSACDのときにも書いたが、このLPの存在意義はなんなのだろうか。
LPという物としての存在感は圧倒時。ですがどうしても超えられない壁があることを感じるのです。
アナログシステムをうまく使いこなしている人にとってはいいかもしれません。私にはちょっと荷が重いかも。
このような録音が良くないLPはたくさんあります。それらを良い音で聴くのは難しいのですよね。そんなことができる日があればいいですね。
2021.04.13 Tuesday
「交響曲第8番」カラヤン指揮ベルリンフィル 1977年録音 SACD
【１８】
指揮：ヘルベルト・フォン・カラヤン
演奏：ベルリンフィルハーモニー管弦楽団
演奏時間：0:25:27
録音：1977年11月17日 普門館 ライブ
ディスクNo.TFMCSA0026
レーベル：東京FM
解像感 ★★★★
レンジ感 ★★★★
定位感 ★★★★
SACD シングルレイヤー盤(当初CDが発売されたが、その後再度マスタリングしてSACDとして発売された)
東京FMの放送用に録音したテープからのSACD化。
録音時のマイクや、エンジニアの違いにより主に使うマイクが違うなど技術的な記録がライナーノーツに記載があります。
（このようなことをほかのレーベルでも記載してほしい）
録音はホールトーンが適度に含まれており奥行き感がある。5000人収容の普門館での録音の割にはオーケストラの音がしっかり収録されている。ホールの巨大さがわかるような音ではない。
(オーケストラの直接音が主)
残念ながら、客席ノイズが含まれており、また時折椅子のバネがきしむような音が時折入ってくる。
同じ70年代の録音とはいうものの、フィルハーモニーでのDGの録音とは大きく異なる（DGのほうが素晴らしい）。録音技術や機材の差なのだろうか。そこは残念。
ただ、当時の聴衆の熱気は伝わってくる（音がしないのになぜか）、終演の時の拍手も含まれていて、歴史的な録音ですね。
DGの正規録音とは異なり、オケの勢いやドライブ感が強く出ている演奏。1年前に録音されたDGの演奏に近い。
ただ、この音質だとSACDまでする必要があったのか、過去に発売されたCDとの比較もしてみたい。（オーディオバカには売れるのでしょうね。)
2021.04.10 Saturday
「交響曲第8番」カラヤン指揮ベルリンフィル 1976 年録音 LP
【１７】
指揮：ヘルベルト・フォン・カラヤン
演奏：ベルリンフィルハーモニー管弦楽団
演奏時間：0:26:24
録音：1976年10月 フィルハーモニー セッション
ディスクNo.2740 172
レーベル：DG
解像感 ★★★★☆
レンジ感 ★★★★☆
定位感 ★★★★☆
西ドイツ盤のLPによる交響曲全集から。
SACDに負けていない音。かえって現在使っているカートリッジやフォノイコ、またセッティングと突き詰めていくと、もっといい音で聴くことができるのではないかと感じさせる。
SNはよく、ノイズ感もほとんどない。
録音場所であるフィルハーモニーの奥行き感はよく感じられる。そこはSACDでも感じられたところで同じように感じることができる。
ホールトーンは多くはないが、フィルハーモニーならではの音を感じることができる。
繊細な弦楽器の音。カラヤンの音の極致を感じる。
木管、金管、弦の位置関係もよくわかる。
また、全集のボックスはライナーノーツも大判（LP判）であるため、写真も大きく、物としての所有欲か満足させてくれる。
同じ内容のものはSACDの全集にも掲載されているが、やはり30�儚僂梁臠修呂いぁ�
2021.04.05 Monday
「交響曲第8番」カラヤン指揮ベルリンフィル 1976 年録音 BD-A
【１６】
指揮：ヘルベルト・フォン・カラヤン
演奏：ベルリンフィルハーモニー管弦楽団
演奏時間：0:26:24
録音：1976年10月 フィルハーモニー セッション
ディスクNo.073 5557
レーベル：DG
解像感 ★★★★★
レンジ感 ★★★★★
定位感 ★★★★☆
サラウンド感 ★★★★
このディスクはBD-A(Blu-ray Audio）のみの2枚組。
9曲を第1番〜第5番を1枚目、第6番〜第9番を2枚目に収録。
音声は24bit192kHzLPCMの2チャンネルと24bit192kHzマルチ、
さらに24bit48kHzのDolby Atmosが収録されている。
2018年のリマスター音源。この音源は先に紹介したシングルレイヤーSACDと同じか。
聴いたのはマルチ。TA-DA-5800ES, AVアンプでもマルチチャンネル、24bit192kHzがデコードできる。
実際はセンター無しの4.1chであった。
なおサブウーファーもメインスピーカーをさせるようにひそかに稼働している。
マルチで聴くと解像感、レンジなどといったオーディオ的な言葉はどこかに消えて包まる感じが心地よい。
録音当時からのマルチ音源なのかどうかは不明。リア音声が主であり、自然なサラウンド空間。
解像感、レンジも犠牲にはなっていない。
また、試しに2chでも聞いてみたが、評価はマルチに劣る。どの項目も★半分(☆)程度は減点のような感じ。
ゆえに2chであればSACDのほうが優秀。
2021.04.04 Sunday
オーディオスクエア相模原にてアナログ試聴
昨日このようなイベントが行われていたのですが、残念ながらやぼようでいけず、
http://sagamihara-audiosquare.blogspot.com/2021/04/ea2000mc.html
本日、寄ってみたら機材はそのままで、聴くことができますというのかので少し聞かせてもらいました。
機材は
スピーカー B＆W802D3
アンプ Accuphase C-3900, A200x2
プレーヤー Panasonic SL1000R
カートリッジ Phasemation PP-2000
フォノイコ Phasemation EA-2000
自分にとっては雲の上のようなシステムです。
今回のイベントはPhasemationの新フォノイコEA-2000のお披露目。
ですがいろいろレコードをとっかえひっかえ聞かせてもらうと、フォノイコだけでなく全体の機材のレベルの高さを再認識してしまいました。
EA-2000は昇圧トランス、電源ボックスを含み左右別筐体の合計6筐体構成。レコードの音を出すだけだせるようにしてみたら、こんなになりました、ということらしい。
たしかにアナログレコードなのですが、定位が甘いということもなく、レンジも上から下まできちんと、かつ十分に出ており、アナログれーどと意識されるのは、時々聞こえるプチっという音くらい。
昇圧トランス込みでの音作りということが肝かもしれません。
私も昇圧トランスを使ってみたいですね。
こんな音を聞いしまうと自分の家に帰って聴くと、まだまだだなあ、痛感。
ですが、アナログの音は似ている感じがするので、方向性は間違っていないと思っています。
2021.04.02 Friday
「交響曲第8番」カラヤン指揮ベルリンフィル 1976 年録音 SACD
【１５】
指揮：ヘルベルト・フォン・カラヤン
演奏：ベルリンフィルハーモニー管弦楽団
演奏時間：0:26:24
録音：1976年10月 フィルハーモニー セッション
ディスクNo.UCCG-9129/32
レーベル：ユニヴァーサル/DG
解像感 ★★★★★
レンジ感 ★★★★★
定位感 ★★★★☆
"SHM-SACD, シングルレイヤー（SACD専用プレーヤのみ再生可能)の2ch音声。
2018年、リマスター。
カラヤン68歳のときのベートーヴェン交響曲全曲録音。
ベルリンフィルでは60年代に続いて2度目。カラヤンの好きな人は、60年代録音と好みが2分する人気の盤。
個人的にはこの盤の通常CDは処分してしまっているのでSACD、LPのみでの評価になる。
この録音は現在本拠地のフィルハーモニーで録音している。
そこでの録音開始から1年ほど経過している。（初期の録音には評判がよくないものもある）
この録音はホールトーンも感じるが多すぎず、ホール全体の中で実際に座ってきいているイメージが想像できる。実際に行ったことはないので想像までだが、1階席中央付近だろうか。
SNも非常に良い。ドイツグラモフォンの安定の音、といった感じか。60年代盤とは違い奥行き感、イエスキリスト教会とは異なるホールイメージを感じとることができる。
一方、細かな楽器の音もきちんと解像感がよく聞くことができる。
カラヤンの音の作り方、ベルリンフィルしか出せない音、一体感の音が感じられる。
レガートが多いというカラヤンの演奏だが、過剰とは思えない。
ただ、ベルリンフィルの演奏のうまさが際立つ。カラヤンの脳内再生をそのまま音にできるのだろう。
